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地支七冲とは、十二支のうち、ある地支から順に数えて七番目に該当す る陽支と陽支、または陰支と陰支同士が、互いに剋し合う形を言います。
たんに七冲とも言います。
下表の例のように、すべて対角線上の対象の地支ということになります。
方位の対角線上のにある相手の地支は、すべて五行では、水剋火とか、
金剋木になるような相剋関係になり、かつ、陽は陽、陰は陰同士の同性 の剋になって対立し、戦争の状態になります。
だいたいは、仲の悪い支同士の代表的なもので、常に争っているような状
態で、変化、移動、動揺、戦争のような状態です。
地支七冲を方位的にもう少し説明しますと、北の正位「子」は、南の正位 「午」と、ちょうど対向しており、かつ、子から順に時計回りに数えまして、 丑、寅、卯、辰、巳、午と七番目に当たり、五行におきましても、子は「陽 の水」、午は「陽の火」で、いわゆる水剋火となって、水と火の戦闘状態に なります。
肉親や人事関係のことがら、あるいは各種の事象問題につきまして、各ポ
ジションごとに次のような因果関係があります。
@ 父子の不和ならびに意見の相違の内在。
A 祖先や親の援助が得られにくい。
B 先祖伝来の仕事とか、父の業務を受け継がない。
C 早く家を出る事情が発生する。
D 格式が破格する条件に入らない。
ことなどが考えられます。
@ その人の基本運命の上に波乱が起きやすい。
A 夫婦のあいだに考えの違いがあるか、夫婦不和が予想される。
時運がきますと、離婚同様の別居生活をする事情が発生するか、
ときには生・死別するようなこともあると判断します。
ただし、男性の場合は軽く、女性の方はその意味するところが強いと
します。
B 情緒不安や迷いが起こるとかの精神的動揺がおきやすい。
C 健康に恵まれにくいか、なにか持病があるなどして健康上に問題が生
じやすい。
D 破格の条件にはいる。
などが考えられます。
@ 子どもの力を得られにくい。
A 配偶者と子どものあいだに不和がひそむ。
B 自分の老後になにか不安な要素がひそむ。
C 子どもが早く家を出るような事情が発生しやすい。
D 破格の条件にはいらない。
などの意味が考えられます。
@ 父子の相剋が内在する。
A 自分の配偶者と自分の両親とのあいだが良くない。
B 破格の条件に入らない。
などと判断できます。
(1)吉神は、七冲して不利となりますが、凶神は、七冲によって逆に吉とな
るとする説もありますが、こういう説は採用しません。
■ 七冲といいますのは、そこに戦闘状態が存在するということでありますので、
運命的にしろ、運勢的にしろ、いずれも不利・不和になることは免れませ
ん。
また、子と午の七冲があれば、戦闘状態になり、この戦闘状態の勝敗は
「午」の方が「子」に剋されて負けてしまうと思われるかもしれませんが、七冲
そのものには、勝敗はなく、両々相傷むこととなって、「午」のエネルギーも
「子」のエネルギーもダメージを負う結果になるとみます。
※「両々相傷む」とは、両方の因子が同じように傷がついて、共倒れに
なるようなことを表現します。
(2) 七冲関係にある地支の一方が空亡すれば、空亡も七冲も解消してし
まうという説もありますが、理論的根拠にとぼしいため、採用しません。
■ こういう場合には、事態を余計複雑にして、運勢的、あるいは運命的
にガタガタしたものになりやすいと見ます。
【七冲を採用しない場合】
「年支と時支の七冲」と「月支と時支の七冲」は、
「遙冲(ようちゅう)」といって、離れたポジション同士の関係となり、
たとえ影響があっても作用は弱いため、採用しません。 |
(1) 「子と午」、「卯と酉」は四正に該当する地支であり、方位の対角線上
にあることと、五行の相剋にもなっていますので、七冲の作用は相当強い
と見ます。
(2) 「寅と申」、「巳と亥」は四長生に該当する地支であり、方位の対角線
上にあることと、五行の相剋にもなっていますので、七冲の作用は強いと
見ます。
(3) 「辰と戌」、「丑と未」は四墓に該当する地支であり、方位のうえでは
対角線上にありますが、同じ土の五行でありますので、五行の相剋関係
は成立しません。
ある場合には、土の冲は良好な作用をすると言われており、七冲作用
といっても、やや上記のものとはニュアンスが異なると考えられます。
ただし、地支が辰、戌、丑、未で地支蔵干に戊か己が出た場合に
は、本気生まれということになり、この場合には、七冲として採用し
ます。
@ 一つは、「雑気財格」、「雑気正官格」、「雑気印綬格」など、いわゆ
る「雑気格」といわれるような特殊な格があり、このため、初気及び中
気生まれの人の場合、七冲論を採用しないというのが理由であります。
A ただし、これらの人でも、本気生まれであれば、七冲論を採用します。
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