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第4回目講義

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通変星 劫財について
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通変星 傷官について
通変星 偏財について
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通変星 偏官について
通変星 正官について
通変星 偏印について
10 通変星 印綬について


   10 印綬について





              日干と印綬との関係について
日干
(陽)

(陰)

(陽)

(陰)

(陽)

(陰)

(陽)

(陰)

(陽)

(陰)
印綬
(陰)

(陽)

(陰)

(陽)

(陰)

(陽)

(陰)

(陽)

(陰)

(陽)
【印綬の特質】

【重要ポイント】
印綬は、日干を陰陽配偶で生じる関係(例:日干甲から癸をみる
  ような場合)の通変因子であるため、「有情の生」とも言われ、 自
  分を正しく育ててくれるということは、まずは母であり両親であります。

日干を正しく生じるということは、財産でも権力でもなく、名誉であ
  り、人望と人徳であります。
  人は財産や権力がある間は従い、それらがなくなれば離反するのを
  常としますが、人望だけはその人から奪うこともできず、あげることも
  できず、生まれながら身に備わっているものであり、何の財産もなくて
  も、人はその名声や人望によって集まってくるものです。

 ■ 自分を正しく生じてくれるのは、真理であったり宗教であり、あるいは学問
  であったり芸術であり、けっしてオカネではありません。
  本当にその人が世の中から尊敬を受けるのは、オカネがあるからではなく、そ
  の人の身に備わった人格であります。ですから、印綬は人格を磨く因子とも
  言われています。

 ■ 日干にたいして名誉や人望を正しく与えつづけるためには、興味本位で
  はなく、正統な学問や知識を会得する必要がありますので、学術的な研究
  意欲が盛んな人が多いことと、生来的な頭のよさを持っている人がいます。
  このため、学問、芸術、芸能、あるいは、アイディアや創造力が発達し、ま
  た、天から授けられるインスピレーションなどにも優れたものを持っています。

 ■ この印綬が官星から生助されますと、非常に良好な形の一つになり、目
  上や社会からの後援があり、子供からも孝養を受けます。

 ■ 印綬が太過するのはよくなく、男女とも子供との縁に問題が出やすいこと
  と、母とも縁が薄くなりやすいです。

 ■ 印綬があって、その働きが良好な人は、聡明で穏やかであり、人情に富
  んだ人になりますが、悪く働けば、自己過信が強く、そのくせ何でも人に頼っ
  て依頼心が強まり、人の機微を理解できない人となります。



(1)印綬の性質

【重要ポイント】
人間の性質は、月支通変星で7割、日支通変星で3割の割合
  で強く働くと見ます。
月上通変星は、うわべの性質とか、見た目の性質をあらわしていま
  す。
 

@ ナチュラルな頭の良さがあり、方正堅実で穏やかな人です。
 ◇ 日干にたいして名誉や人望を正しく与えつづけるためには、興味本位で
  はなく、正統な学問や知識を会得する必要がありますので、学術的な研究
  意欲が盛んで、生来的な頭の良さを持っている人がいます。
 ◇ 印綬は人格を磨く因子ですから、性格も聡明多智で慈愛があり、穏やか
  で先祖を敬います。

A 名誉と伝統を重んじ、先祖を大切にします。
 ◇ 印綬そのものが学問と名誉を表現しているだけに、名誉に強くこだわるた
  め、どうしてもプライドが高く、負けず嫌いになります。
  プライドは少し抑えるように心がける必要があり、プライドが表面に出過ぎま
  すと、周囲との調和が図れなくなる恐れがあります。
 ◇ 学問は過去のことを学ぶことから始まるため、新しい考え方や新しいやり
  方に即座に飛びつくようなことはせず、まずは手堅く伝統を重んじます。
 ◇ 印綬は直接的には母親とか両親と見ますが、大きな意味では先祖であ
  り、また、その上の天につながるものであり、その天から守護されているため、
  先祖を大切にする気持ちも強いです。
 ◇ 偏印も学者に向いていますが、印綬と偏印の違いをひと言で表現するな
  ら、印綬は象牙の塔で学問のみの追及を主としますが、偏印はマスコミ関
  係に出ては、自説を主張して、社会を煽動するようなマルチ学者と言える
  でしょう。

B 穏やかで注意深いですが、いざとなると図太さを発揮します。
 ◇ 印綬は日干にエネルギーを補給する因子ですので、外に向って自分を強
  く押し出すようなことはなく、大体は穏やかで心根がやさしいです。
 ◇ やや自己過信と依存心の強いところがあって、自分で決断するようなこ
  とは少ないと言えます。
 ◇ ただおっとりタイプとは言え、多少のことには動じない冷静沈着さも兼ね備
  えています。

(2)印綬の働きが悪い場合

印綬が太過して強すぎる場合

 ◇ 性格は意志弱く少しのことでも動揺して右往左往します。
  奮発心も活動力もないのに、我がままで気位のみが高く、自分本位にもの
  を考え、不平不満を弱い者に当たり散らすところがあります。
  ちょうど家庭内暴力の見本みたいところがあります。
 ◇ 自主独立の能力がなく、依存心ばかりが強く何をしても長続きしないで
  す。
 ◇ 慈悲の心も少なく、ケチなくせに外飾性が強く世間を非常に気にします。
 ◇ 家庭では、平素病気がちで妻にその生活を依存し、子縁もなく、晩年孤
  独となって一人寂しい生活を送ります。



印綬が弱すぎる場合

 ◇ 性質は偏屈ですが善良で親切心もあって他人が困っていると、進んで助
  けたりします。
 ◇ 自尊心を傷つけられると、闘争心を燃やして損をする場合がありますの
  で、注意が必要です。
 ◇ 文才、学問及び芸術的才能もそこそこ有し、それによって身を立てること
  もできます。(ただし、大家・名人にはなれません)
 ◇ 依存心もあり、親と離れることを喜ばず、自主独立の気力に欠けるところ
  があります。
  財にも子縁にもいくらかは恵まれ、小福小吉の命です。



(3)月支印綬の能力発揮の方向性

 ◇ 知識欲が旺盛でプライドが高いため、手堅い知的職種が向いており、教
  師、コンピューター関係が良いでしょう。会社や組織に入るなら、あなたの才
  能を活かせる企画、アイディアを必要とする分野、あるいはイマジネーションを
  必要とするような分野も良い。

 【適性・適職】
  ・ 教育者、学校の先生、大学教授、コンサルタント
  ・ 文学者、俳優、製造業


(4)月支印綬の恋愛の方向性

 ◇ 男女ともプライドと名誉を大切にし、人柄も落ち着きのある紳士淑女です
  ので、恋愛も派手なものではなく、静かに進行していく感じです。
  恋人に対する思いやりも厚く、恋人の気持ちを尊重してデートなどもします
  が、恋愛自体は慎重すぎて、もの足りないかもしれません。

 ◇ 慎重なだけに、家族の同意を得て交際することを望みますので、家族へ
  の紹介は早いかもしれません。
  ただ慎重さも度を越してしまうと、家族の知らないうちに恋愛が進み、結果
  的に結婚間際まで報告しないこともあるでしょう。


(5)日支印綬の配偶者のタイプ

 【男性】

 ◇ 少々野暮ったいが、辛抱強い良妻賢母型で、年齢差に関係なく、母性
  愛を感じるような心の優しい女性を好みます。

 【女性】

 ◇ 無口ではあるが、ナチュラルな頭の良さがあって、包容力のあって紳士的
  な男性を好みます。


(6)月支印綬のお金の取り扱い方

 ◇ 印綬という因子は、自分に愛情を注ぐだけで、外に発散しないため、金
  銭面でも、浪費することを嫌い、がっちり貯め込むタイプになりやすいです。

 ◇ もともとお金は不自由しないことが多いのに、ガメツイところがあって損をし
  ているため、ケチもあまり行き過ぎますと、友達関係もギスギスしたものになり
  やすいので、もう少し、リラックスした考え方で自分のためにお金を使ってみた
  り、あるいは、飲み会や遊びなどにも思い切って使ってみたらどうでしょう。

 (金運アップ)

 ◇ コツコツとがっちり貯め込むタイプですので、お金の苦労をすることはもともと
  少ないでしょう。ただし、営業などが何かと忙しく飛び回るような職種では精
  神が落ち着きませんので、お金を直接扱うような職種は避けましょう。


実 例 診 断

 以下の実例では、性格のポイントだけ記載しています。

1 1968年(昭和43年)6月8日 生時不明 男性

  
【月支印綬で孤立化している事例】

 ■ 命式の解説
  ◇ 月支に印綬はありますが、劫財3個にエネルギーを盗まれ、弱まってい
   ます。
  ◇ 一方、日干は、劫財3個と印綬1個、それに強い根に支えられて、相
   当強いと認定できます。
  ◇ 全般的な傾向としては、劫財3個の影響で、自我の強さと高慢な気
   風が強いと見ます。不屈の情熱があり、さかんな行動力があります。
   ただ、つねに危機意識が強く、少々のことではふらつかない気持ちが強いで
   す。時流に乗るのは遅いです。ものごとを学問的に深く考える人です。
  ◇ 見た目も劫財の影響で、思ったことはズバリ言うような人です。


 
 
 
 

 




 





 





 





 





  





 



 



 


 







 



2 1967年(昭和42年)11月3日 生時不明 女性


 
【月支印綬で日支に偏印が並んでいる事例】

 ■ 命式の解説
  ◇ 月支印綬で日支に偏印があり、そのうえ、月支が空亡して非常に好ま
   しくない形態になっています。
   日支と月支の刑、月支と年支の刑もあります。
  ◇ 日干のエネルギーも、印星3個と劫財があり、そのうえ地支に強い根も
   あって、相当強いと判断できそうですが、月支が空亡のため、中旺程度の
   強さであると認定できます。
  ◇ 全般的には、印星3個と劫財1個があって、身びいきで身勝手な人
   で、そのうえ高慢の気質もひめています。
   すこぶる元気がさかんで努力と執念でことを処理します。自意識が強く、
   家庭的でなく、独断的です。
   異種の印星が並んでありますと、心に迷いが多いとみます。
   ユニーク性に富み、うまく要領をきかします。
  ◇ 見た目の性格は劫財が影響し、淡白さがなくねちっこいです。


 
 
 
 

 




 





 





 





 




未 





 

 



 


 



 



3 1960年(昭和35年)8月23日 生時不明 女性


 
【月支印綬で空亡している事例】

 ■ 命式の解説
  ◇ 月支に印綬があって、日支の偏官からエネルギーを補給されています
   が、月支が空亡していますため、弱くなっています。
  ◇ 一方、日干は年柱に比肩と印綬、それに建禄の強い根もあって、中
   旺程度と認定できます。
  ◇ もし、月支に空亡がなければ、理想にかなった命式ではないかと推測で
   きます。
  ◇ 全般的な傾向としては、印綬が月支にあって年上に透出しています
   ので、父母の縁が厚いことと、父母に対する依存心もことさら強く、やや幼
   児性の抜けにくい人ではないかと思われます。
   のんびりしていますが、全体的にバランス感覚は良いです。
    上品な風格があって落ち着いているようでも、空亡によってやや間の抜
   けたようなひょうきんなところもあります。
    日支の偏官は、へんに気むずかしく、交際も上手ではありません。
  ◇ 見た目は月上傷官の影響で、神経質で、ちょっとピリピリしたところがあ
   ります。


 
 
 
 

 




 





 





 





 





  





 



 

 


 






 



4 1965年(昭和40年)3月14日 生時不明 女性


 
【月支と日支に印綬が並んだ事例】

 ■ 命式の解説
  ◇ 月支と日支に印綬が並び、そのうえ年上に偏印があるため、やや太過
   気味であります。
  ◇ 一方、日干は印星3個からエネルギーを補給されていますが、やや偏
   旺気味で、元気のある強さではありません。
  ◇ 全般的な傾向としては、印星が3個以上ありますと、何人かの親や義
   理の親に縁が多いということで、逆に親と縁が薄くなって、孤独相のある人
   です。思想穏健で、そのうえ慎重で持続力があります。
   上品な風格があるとともに落ち着いた人です。
   日支の印綬は、古風な考え方が目立ち新鮮さには欠けやすいです。
  ◇ 見た目は月上食神の影響で、ものを分析するとか見る目にすぐれて
   います。


 
 
 
 

 




 





 





 





 





  





 



 



 


 



 

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  ただければ、どこに問題があるのかを私なりに再解釈
  させていただきます。

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